働き方の多様化が進む昨今、特定の企業に就職せずフリーターとして生計を立てている方も増加傾向です。
一方、「フリーターだから審査に通るか不安」といった声も多く、実際に審査の要件を満たせず、諦めざるを得ないケースも少なくありません。
そこで本記事では、フリーターが入居審査に通るコツや、生活水準を安定させる3つの準備を解説します。
正社員ではなくても賃貸物件は借りられるため、本記事を参考に理想の暮らしを実現させましょう。
- フリーターの一人暮らしでも家賃相場を下げれば審査に通る確率が上がる
- 信頼性が高い職業に就いている連帯保証人を立てるか、代理契約もおすすめ
- 家賃を支払うために引っ越し前から初期費用を貯めて生活水準も下げておく
フリーターの一人暮らしでも審査に通れば賃貸物件に住める

フリーターという生き方が社会的に受け入れられ始めたとはいっても、正社員に比べるとまだまだ審査難易度は高い傾向です。
- 基本的に収入水準が低い傾向
- 十分な月収があっても翌月以降も維持できるか分からない
- 金融的な側面で社会的信用性が低い
上記の中でも特にネックとなるのが収入水準であり、東京都の最低賃金1,041円で週5日フルタイムで働いても、手取りで残るのは約16万円と決して十分とはいえません。
また、体調不良などで休めばさらに厳しい収支となってしまうでしょう。
しかし、そういったリスクを踏まえて家賃が安い物件を選べば話は別であり、フリーターの一人暮らしでも審査に通る可能性が高まるのです。
- 少し仕事を休んでも家賃が支払えると判断してもらえる
- 貯蓄があればなおプラス要素となる
- 入居審査における適正家賃相場は収入に対して30%内であり、この水準を下げるほど有利になる
具体的に、手取り16万円の一般的な許容範囲は30%相当の5万円程度ですが、そこからさらに4万円まで下げると25%にまで落とせます。
そして、十分な貯蓄も準備しておけば、家賃保証会社やオーナーにとっての安心材料となり、さらに印象は良くなるでしょう。
フリーターの一人暮らしでも入居審査に通る3つのコツ

ここからは、フリーターが入居審査に通るためのコツを3つ解説します。
一人暮らしをスタートするためにも、ぜひ参考にしてください。
家賃が安い物件を探す
先ほど触れた通り、フリーターが賃貸物件の入居審査に挑む上では、とにかく家賃を下げるのがおすすめです。
- 16万円→4万円
- 20万円→4~5万円
- 22万円→4~5,5万円
通常の適正水準となる30%からさらに抑えることで、より審査に通りやすくなるでしょう。加えて、家賃保証会社が見るのは税金控除前の総収入となるため、上記のようにあらかじめ手取りで計算しておけばなお有利といえます。
信用性が高い職業の連帯保証人をつける
2親等以内の親族で、社会的な信用性が高い職業に就いている方がいれば、連帯保証人を頼んでみるのも1つの手段です。
- 公務員
- 運営規模の大きい上場企業の社員
- 企業の役員
- 医者や弁護士
上記のような強い連帯保証人がついていると、不動産会社も未払い家賃の回収見通しが立てやすくなるので、身近にいる場合はぜひ検討してみてください。
有職者の親族に契約してもらう
有職者の親族が契約し、自分は使用者として居住する「代理契約」も物件によっては可能です。
代理契約とは:両親や3親等内の親族が代わりに契約者となる方法。収入や個人信用情報の問題で本人が審査に通らない場合に用いられる。
自分自身が審査に挑むわけではないので、本来の趣旨から少し外れるかもしれませんが、確実性の高さを考慮すれば、やはり押さえておきたい方法の1つといえるでしょう。
一方、オーナーに告知しないで契約者以外が居住すると、違約金を請求される可能性があります。必ず事前に許可を取り、正規の手続きを踏んでください。
貯金額も審査に加味してもらう
貯金額の提示はあまりメジャーではありませんが、アーリーリタイヤした方や、フリーランスには広く用いられています。
- ネットバンキング:口座名義人と貯金額が分かる画面のスクリーンショット
- 通帳:口座名義人と貯金額が記載されたページのコピーを取る
具体的な手順としては、不動産会社に直接紙で渡すかPDFで送付するだけなので、そこまで手間はかからないでしょう。
ただし、明確な推奨額は公開されていないものの、一般的には家賃の2年分程度が必要とされています。4万円の物件でも100万円近く貯めなければならないため、あくまでも貯金がある方のみ参考にしてください。
フリーターの一人暮らし生活を安定させる3つの準備

ここからは、安定した一人暮らし生活を送るための3つの準備を確認していきましょう。
充実した日々を過ごしつつ、きちんと家賃も支払っていけるように、ぜひ参考にしてください。
初期費用の準備
審査に通れば晴れて賃貸契約が結べますが、その際は物件の初期費用が必要となり、入居のために引っ越し代や家具家電も揃えなければなりません。
- 物件初期費用(仲介手数料や敷金礼金など):一般的に家賃の5倍程度
- 引っ越し代:2万円~10万円
- 家具家電代(ベッド、冷蔵庫など):10万円~15万円
家賃を4万円と仮定すると、最低でも40万円程度は契約日までに貯めておいた方が良いでしょう。もし少しでも節約したい場合は、家具家電を譲ってもらい、引っ越しもある程度自力で行うのがおすすめです。
生活水準を少しだけ下げておく
家賃の支払いに備えて、実家にいるうちから生活水準を下げておきましょう。
- 外食やコンビニを自炊に切り替えて安く作り置きできるスキルを磨く
- 利用頻度の少ないサブスクリプションサービスを解約する
- 水道・ガス・電気を節約するように意識する
一人暮らしでは食費や光熱費、交際費なども含め毎月14万円前後のコストがかかるので、1,000円でもお金を節約できるように工夫してみてください。
アルバイトは簡単に変えない
自由に仕事を変えられるのは、フリーターならではのメリットですが、一人暮らしを始めるとなれば話は大きく変わってきます。
- 失業期間中収入が途絶える
- 給料日が変わり家賃の支払いに間に合わない
- バイト先を変えると給与が下がるケースもある
実家住まいと同じ感覚でアルバイトを辞めれば、家賃はもちろん食費すら捻出できない状況になるかもしれません。したがって、どうしても職場を変えたいのなら、前もって数か月分の生活費を貯めておくなど、計画的にやりくりしましょう。
フリーターの一人暮らしは審査の工夫次第で賃貸契約が成功する

本記事では、フリーターの一人暮らしで審査に通るコツや、安定した生活を送るための準備を解説してきました。
- 家賃が安い物件を探す
- 信用性が高い職業の連帯保証人をつける
- 有職者の親族に契約してもらう
- 貯金額も審査に加味してもらう
現在、一人暮らしを検討しているフリーターの方は、ぜひ本記事を参考に審査の成功確率を上げていきましょう。