賃貸物件を探す上では、駅からの距離や室内設備、家賃相場といった情報を整理して、「理想の部屋のイメージ」を固める必要があります。
しかし、初めて引っ越す方は「避けるべき物件」を知ることも同じく大切であり、あらかじめ把握すれば少なくとも大きな後悔を抱えることはないでしょう。
理想の物件よりもやめた方が良い物件から先に把握しておくことが大切です
そこで本記事では、やめた方がいい物件について解説するため、新生活を目指して動き出している方は、ぜひ参考にしてください。
- 賃貸物件探しではまずやめた方がいい物件から把握するべし
- 内見時は室内だけでなく共用部などもチェックが必要
- 収納や日当たり、築年数は要注目ポイント
やめた方がいい物件から把握するべき理由
賃貸物件を探す際は、「理想の部屋」を優先的にピックアップしがちですが、以下の理由からまずは「やめた方がいい物件」を把握しておいた方が良いでしょう。
- 物件の候補リストから除外しておけば理想の部屋が探しやすくなる
- 知らずに契約すると大きな後悔を抱える可能性がある
やめた方がいい物件は、家賃相場やアクセスだけでなく、上階の音、治安など心身に影響を与えかねないポイントも悪条件なことが少なくありません。
余分な選択肢を減らしておけば、より理想の物件を見つけやすくなって全体的な効率も上がりますね!
やめた方がいい物件7選
ここからは、やめた方がいい物件の例を7つ解説します。
今後引っ越しを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
共用部分が荒れている物件
マンションやアパートの共用部分は住民の生活態度が現れるポイントであり、次のような状態の場合は、物件候補のリストから除外するのがおすすめです。
- ポスト周辺にDMや宅配チラシなどが落ちている
- 掲示板やエレベーター内に落書きがある
- ゴミ捨て場に生ごみが散乱している
- 階段部分にポイ捨てられたであろうゴミが多い
管理人の手入れが行き届いていないのは明白ですが、それ以上に住民のマナー意識が低い可能性が高く、最悪の場合はご近所トラブルに発展するリスクもあります。
共用部の荒れ具合は実際に物件を見なければ分からないので、内見の際にきちんとチェックしておきましょう。
空室が多い物件
一時的であれば基本的に問題はない一方、長期的に空き室が目立つ物件は「何かしらの問題を抱えている」ケースがあるため、やめた方がいいでしょう。
- 周辺相場に比べて家賃が高すぎる
- 長期間の工事や線路、幹線道路によって騒音が発生する
- 敷地内で心理的瑕疵に該当する事象が発生した
上記の中で、騒音については「窓を閉めれば大丈夫」と油断する方も多い傾向ですが、緊急車両のサイレンや工事、遮断機の音は思いのほか強烈であり、二重サッシでもなければほぼ防げません。
日々のストレスで体調を崩すリスクもあるので、基本的に候補リストからは除外するのがおすすめです。
1階部分が店舗の物件
すべてのケースで該当するわけではないものの、1階部分が店舗の物件もできれば避けるようにしましょう。
- スーパーの場合は頻繁に多くの人間が出入りする
- コンビニなら24時間明かりが灯り、周辺に客がたむろする可能性もある
- 居酒屋が入っている物件は明け方近くまで騒ぐ声が聞こえる
加えて、マンション・アパートの構造次第では、ちょっとした店内BGMも室内に響くケースがありますが、きちんと法令に則って営業している限り文句の言いようがないのです。
付書店などの静かな商売であれば、あまり気にする必要はないので、不動産会社に確認してみてください。
収納がない物件
押し入れやクローゼットといった収納が一切ない物件は、とても荷物が少ないミニマリストですら不便に感じるでしょう。
- 季節毎にしか使わない衣類や電化製品の置き場所がない
- 日用品や常温保存できる食品などをストックしておけない
- 掃除用品をしまえない
さらに、収納がなければ「ハンガーラック」や「収納ボックス」を購入するコストも発生し、生活スペース自体も占領されてしまいます。
様々なモノで室内が溢れかえらないように、最低限度の収納設備がある物件を選ぶようにしてください。
壁が薄い物件
壁が薄い物件は家賃が安い反面、隣人の生活音がダイレクトに聞こえてくるデメリットもあります。
- 隣人のくしゃみや入浴、料理などあらゆる行動の「音」が聞こえる
- プライバシーを守るために物音に気を遣いながら生活する必要がある
- 隣人の性質によってはトラブルに発展する
引っ越し前は大したことがないと思っていても、いざ生活しだすと心身に影響を及ぼすほどのストレスを抱えるケースがあるため、内見時に注意深くチェックするようにしましょう。
快適に暮らすためには住民との関係性も大変重要ですね!
日当たりが悪い物件
多少なりとも日差しが入れば問題ないものの、近隣に高層ビルなどが建っている場合は、ほとんど日が差し込まない可能性があります。
一見すると「少し眺望を害する」程度にしか思わないかもしれませんが、実際に生活し始めると以下のようなデメリットにさらされてしまうのです。
- カビやダニが発生しやすくハウスダストによる痒みを発症するケースもある
- 湿気も溜まりやすく、ひどい場合は畳からキノコが生えてくる事例もある
- 室内環境を保つためにエアコンをつけたままにすると電気代がかさむ
加えて、室内のクロスにカビが発生すると、原状回復費用を請求されるリスクもあることから、あまりにも日当たりが悪い部屋はやめた方がいいでしょう。
快適に暮らすためには住民との関係性も大変重要ですね!
築年数が経過している物件
日本の建築技術は大変高水準なので、たとえ築50年が経過していてもよほどのことがなければ倒壊しないでしょう。
しかし、生活環境については別問題であり、以下のようなデメリットから基本的には避けるのがおすすめです。
- 建物の構造内部に害虫が巣くっているケースが多い
- 室内の設備が古い
- 共用部の設備が老朽化している
一方、昨今は室内を綺麗にする「リノベーション」も主流となっていますが、どれだけ水回りなどが一新されても、配管は手つかず、というケースが少なくありません。
きちんと高圧洗浄などを実施していなければ、漏水のリスクもあるため、工事内容についても確認した方が良いですね!
やめた方がいい物件を知れば効率的に理想の部屋を探せる
本記事では、やめた方がいい物件を把握するべき理由と具体例を7つ解説してきました。
- 共用部分が荒れている物件
- 空室が多い物件
- 1階部分が店舗の物件
- 収納がない物件
- 壁が薄い物件
- 日当たりが悪い物件
- 築年数が経過している物件
賃貸物件を探す時は、つい理想の部屋を見つけることに集中しがちですが、より効率的に進めたいのならやめた方がいい物件から把握するのがおすすめです。
現在すでに候補リストがある方は、ぜひ本記事を参考に、物件を選定してみてください。